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カスタムモジュールとは?製造現場の課題を解決する導入メリット

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標準的な機能だけでは解決できない製造現場の課題を抱えている企業は少なくありません。
特に、多種多様な設備が稼働する工場では、個々の状況に合わせた柔軟なシステムが求められます。

しかし、既存システムでは対応が難しく、業務効率化や生産性向上に踏み出せないと悩んでいる設備担当者の方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、製造現場の悩みを解決するカスタムモジュールとは何か、その導入メリットについて詳しくご紹介いたします。

カスタムモジュールとは?

カスタムモジュールとは、特定の目的やニーズに合わせて一から設計・開発される、独立した機能単位を指します。
ソフトウェアの機能追加やハードウェアの特定機能部品など、多岐にわたります。
汎用的な製品や既存のシステムでは対応し切れない、企業固有の課題や要求を解決するために導入されます。

カスタムモジュールの種類とそれぞれの特徴

カスタムモジュールは、製造現場の特定のニーズに合わせて開発されるため、その種類は多岐にわたります。

ここでは、製造業において特に導入されることの多い主要なカスタムモジュールの種類と、それぞれの特徴について解説します。

生産管理カスタムモジュール

生産管理カスタムモジュールは、既存の生産管理システム(MES)やERPでは対応し切れない複雑な生産プロセスや多品種少量生産に対応するために導入されます。
リアルタイムでの生産進捗管理、最適な生産計画の立案、リソース配分の最適化などを目的とします。

主な機能

特定の工程におけるリアルタイム進捗監視、作業指示の自動生成、進捗状況に応じたアラート機能、実績データ収集と分析。

特徴

現場の作業フローに合わせた柔軟なカスタマイズが可能で、生産効率の向上と納期遵守に大きく貢献します。

品質管理カスタムモジュール

品質管理カスタムモジュールは、製品の品質基準が厳格な製造現場や、独自の検査項目やトレーサビリティ要件がある場合に特に有効です。
製品検査データの収集・分析、不良品発生要因の特定、品質トレーサビリティの確保などを実現します。

主な機能

検査機器からのデータ自動連携、検査結果のデータベース化、不良発生時の原因追跡、品質レポートの自動生成、AIを活用した外観検査。

特徴

品質保証体制を強化し、製品不良によるコスト損失を削減するとともに、顧客からの信頼性向上に寄与します。

設備保全カスタムモジュール

設備保全カスタムモジュールは、製造現場における設備の稼働状況を監視し、ダウンタイムの最小化と生産性向上を目指します。
予知保全、予防保全、事後保全の効率化を支援し、計画外の故障を未然に防ぎます。

主な機能

センサーデータに基づく異常検知、稼働状況のリアルタイム監視、点検スケジュールの最適化、部品交換時期の予測、保全作業記録の管理。

特徴

設備の安定稼働を維持し、突発的な故障による生産停止リスクを低減することで、生産計画の安定性を高めます。

在庫・物流管理カスタムモジュール

在庫・物流管理カスタムモジュールは、部品や製品の入出庫管理、棚卸し、最適な在庫量の維持、物流ルートの最適化など、複雑な倉庫レイアウトや特殊な保管条件に対応するために導入されます。

主な機能

特定の部品のロット管理、倉庫内での自動搬送システム(AGVなど)との連携、在庫のリアルタイム可視化、ピッキング作業の効率化、出荷・配送ルート最適化。

特徴

過剰在庫や欠品のリスクを低減し、物流コストの削減と顧客への迅速な製品供給を実現します。

データ連携・分析カスタムモジュール

データ連携・分析カスタムモジュールは、製造現場に散在する異なるシステム(ERP、MES、SCM、IoTデバイスなど)間のデータ連携を強化し、収集したビッグデータを分析することで、データに基づいた意思決定を支援します。

主な機能

各種システムからのデータ統合、リアルタイムデータ処理、BI(ビジネスインテリジェンス)ダッシュボード構築、AI/機械学習による予測分析、エネルギー消費量の可視化。

特徴

既存システムのサイロ化を解消し、製造現場全体の状況を俯瞰的に把握することで、生産性向上やコスト削減の新たな機会を創出します。

これらのカスタムモジュールは、単独で導入されることもあれば、複数のモジュールを組み合わせて、より広範な課題解決を目指すこともあります。

以下に、各モジュールの主な目的と期待できる効果をまとめます。

カスタムモジュール導入のメリット

カスタムモジュールを導入することで、製造現場は様々なメリットを享受できます。

ここでは、その中でも特に重要な3つのメリットについて詳しく解説します。

現場ニーズに合わせた柔軟な対応が可能

汎用的なパッケージソフトウェアでは対応し切れない、製造現場特有の複雑な業務プロセスや独自のルール、あるいはニッチな要件に対し、カスタムモジュールはきめ細かく、かつ柔軟に対応できるという大きなメリットがあります。

たとえば、特定の生産ラインにおける独自の品質検査フロー、複雑な部品の組み合わせ管理、あるいは特定の機械との連携など、標準機能ではカバーできない部分を現場の要望に合わせて最適化できます。

これにより、無駄な手作業や非効率なプロセスが排除され、業務の効率化と生産性の向上に直結します。

データ活用による意思決定の高速化が可能

カスタムモジュールは、製造現場の様々な設備やセンサーからリアルタイムでデータを収集し、一元的に管理・分析することを可能にします。

これにより、生産状況、設備稼働率、品質データ、在庫情報など、多岐にわたるデータを可視化し、現状を正確に把握できるようになります。

競争力強化と企業価値向上が可能

現場に最適化されたカスタムモジュールの導入は、単なる業務効率化に留まらず、企業全体の競争力を飛躍的に向上させます。
独自の業務プロセスをシステムに落とし込むことで、他社には真似できない独自の強み(競争優位性)を構築できます。

これにより、製品やサービスの品質向上、コスト削減、リードタイム短縮といった具体的な成果が生まれ、市場における優位性を確立します。

さらに、データに基づいた効率的な経営は、投資家や顧客からの信頼を高め、企業のブランド価値と市場評価を向上させます。
これは、持続的な成長を可能にし、長期的な視点での企業価値向上に大きく貢献します。

カスタムモジュールの導入ステップ

カスタムモジュールの導入は、単にシステムを導入するだけでなく、企業の業務プロセス全体を見直し、持続的な成長を支えるための戦略的な投資です。

ここでは、導入を成功に導くための主要なステップを解説します。

導入計画の立案

まず、何を解決したいのか、どのような機能が必要なのかを明確にすることが最も重要です。
現場の担当者やシステム管理者と密に連携し、現状の課題、理想の姿、必要な機能要件などを洗い出します。

この段階で目的が曖昧だと、開発後に「思っていたものと違う」といった問題が発生する原因となります。

開発パートナーの選定

要件が固まったら、カスタムモジュールの開発を依頼するベンダーを選定します。

過去の実績、技術力、製造業に関する知見、そしてコミュニケーションの取りやすさなどを基準に、信頼できるパートナーを見つけることが成功の鍵となります。

導入後の運用と改善

カスタムモジュールは、導入して終わりではありません。
現場での利用状況を定期的にチェックし、使いづらい点や改善すべき点があれば、ベンダーと連携して改修を続けることが大切です。

これにより、システムは常に現場のニーズに合致し、その価値を最大限に発揮し続けることができます。

まとめ

カスタムモジュールは、標準システムでは解決できない製造現場特有の課題を解決し、業務効率化や生産性向上を実現するための有効な手段です。

既存のシステムや設備を活かしつつ、必要な機能だけを柔軟に追加できるため、コストを抑えながら段階的にデジタル化を進めることが可能です。

しかし、導入を成功させるためには、事前に目的を明確にし、信頼できる開発パートナーを選定することが重要です。

この記事が、カスタムモジュールの導入を検討されている製造業の皆様の一助となれば幸いです。

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